それでも自由意思は幻なんかじゃない!否定派が受動意識仮説を否定批判したいのは解るけどこの問にどう答える

「あなたの意識とは気のせいなのである」前野教授の受動意識仮説、賛否両論ですが私は肯定派です。否定批判するひとに問いたい自分の体のコントロール問題とは



受動意識仮説とは

慶応大学の前野教授の提唱する「受動意識仮説」

「知らないよ」っての方の為にちょっとだけご紹介します

私達が自分の意識、自分の意思、自分の記憶だと思っているものは実はそうじゃない

では誰の意識、意思、記憶なのかって言うと

私達の脳の中にある小人が全てを決めているのだ

脳の中の意識の小人って教授はおっしゃっていますが私はむしろ脳という機械が全て決めているという方がしっくりするのです

ただし「脳は機械だ」といっても脳は機械の部分だけではない

機械の部分が決めた事が最終的に出力される領域があってその領域のメモリこそが私たちが自分の意識、意思、記憶と思いこんでいるもの

わかりますかね、「私たちが自覚してる自分の意思」が脳コンピュータに司令を出すのではなく、「脳コンピュータ」が出した計算結果が私たちの意思として出力されるのだ・・・って書くとどうでしょう

私たちは自分の意思をもっているつもりが実はそれは錯覚で実際は「機械の様な脳コンピュータ」に操られているイメージです

否定批判派は感覚的にゆるせないだけでは?

否定派のひとの意見をネットで見るとどうも「地球が丸いはずはない、どう見ても平らじゃないか」的なものが多い様に思えます

つまり単に自分の直感に対して圧倒的に受け入れられない!ただそれだけが否定する動機に見えるものが多い様に見えます

仮説だって言ってるのに「永遠に仮説にすぎない」っていう批判は典型的です

科学ってある説が絶対に間違いない事を証明する事は不可能なんだけれどもその事をもって批判してたり

科学に絶対は無いんだけれどもそれでも幾多の再現可能性を証明して、これだけ再現できているんだからこの理論は間違いないであろう

これが科学の限界なんです、そもそも

ただこの受動意識仮説はまだ幾多の再現可能性を示したとは言えない段階なので現時点では「仮説」が取れないのは確かです

ですので私は肯定派だと言ったけれども絶対にこの説は正しいと言っているわけではありません

「有力な仮説ではないだろうか」という事です

それでも哲学的論拠を持ち出して否定する派はまあ「心が肯定したくない」んだろうなって事で解ります(心といっても並列処理型脳コンピュータの演算結果の事ですが)

科学的論拠で否定する派の代表意見はこうではないでしょうか

「コンピュータがゼロからの創作などできるはずは無い、作曲や絵画ができる訳ない」

恐らくでしかありませんが人間も完全にゼロからの創作なんてできてはいないのではないでしょうか

常になにかしらのインスピレーションを得て新しい創造を生み出しているのではないかと思います

そして並列処理型コンピュータはこうしたインスピレーションのかけら達から答えを出す事がむしろ得意なコンピュータなのではないでしょうか

否定派のイメージしているコンピュータとは現在主流の直列処理型コンピュータなのです

「こんなのが浮かんできた」という感覚は並列処理型脳コンピュータの演算処理が終って意識である直列処理型脳コンピュータのメモリにデータが送られてきた瞬間だと解釈するとすんなり理解できます

次の章では哲学的論拠で否定する派ではなく科学的論拠で否定す派にさらに問いたい事があります

では科学的に否定派はこの問にどう答える

改めて受動意識仮説の私の解釈

私たちが自覚している意識とは並列処理型脳コンピュータ(意識の小人)が出した答えが意識と思い込んでいる直列処理型脳コンピュータのメモリに出力されたものである

並列処理型脳コンピュータは私たちが自分の意識と思ってるものの上流にあって私たちはこの並列処理型脳コンピュータの活動を自分で意識する事はできない

例えが違うだけで前野教授の受動意識仮説と基本的には同じだと思います

これを科学的に否定する派のひとに問いたい問題、それはこれです

あなたが風邪をひいたとき熱がでる、寒気がする、くしゃみやせきがでますね

熱がでるのも寒気がするのもくしゃみせきがでるのも風邪の菌自身が直接に体にさせてる訳ではないですね

全てはあなたの体が風邪菌に対抗する為に自ら熱を出し寒気をさせくしゃみせきをさせる

それでは、これらの一連の症状をあなたの意識が体に指示をして行わせましたか?

あなたの意識がしていないのならだれが体に指示したのですか?

この問にムリくり答えるとしたら

「体はその細胞全てが自立した行動をする事ができるんだ」

これぐらいではないでしょうか

細胞がある程度自立した行動がとれるのは間違いではないのでしょうが全て細胞まかせでここまで一貫した風邪菌対策ができるものなのでしょうか

なぜ司令塔である脳は一切ノータッチなのでしょうか

軍隊に例えれば総司令官が平時は偉そうにしていて、いざ有事になってもその事も知らず作戦もたてずただそれぞれの兵隊の戦果の報告だけ受けてるようなものではないでしょうか

脳幹をも死んでしまった脳死状態(植物人間は脳幹は生きている)では心臓も動かす事はできないのです、それなのに風邪とは脳抜きで闘えるんでしょうか

やはり意識の上流にある並列型脳コンピュータが司令をだしているという仮説が最もすんなりくるとは思いませんか 

私の推測では脳幹にこの司令部は存在するのではと思ってます

私たちの意識である直列処理型脳コンピュータのメモリには熱っぽい、寒気がするという情報だけが送られてくるのです

せきやくしゃみはでそうな直前に情報が送られてきていそうですね、せきやくしゃみは意識してだそうと思ってでる訳ではないので直感的にもより納得できませんか

「あ、くしゃみでそう!」っていうあの感覚です

並列処理型脳コンピュータもあなた自身なのです

あなたの意識がそんな脳コンピュータの演算結果にしかすぎなかった

こう聞くとガックリしたひともいるかもしれませんが、私はこう解釈します

脳コンピュータもあなた自身なのです

決してあなたとは別人格のひとがそこにいる訳ではない

そしてあなたが経験した事や学んだ事を元に脳コンピュータは演算するのです

これも私の直感にすぎませんが恐らく「量子コンピュータ」のソフトウエアが発達していくにつれこの並列処理型脳コンピュータ意識の関係がはっきりと解ってくるのではないか

そうなった時は限りなく人間に近いAI(人口知能)が完成しているはずです

あなたは受動意識仮説を有力な仮説だと思いますか

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錯覚する脳: 「おいしい」も「痛い」も幻想だった (ちくま文庫)

前野 隆司


YOUTUBE動画はこちら、かなり長いですが私もこれで知りました受動意識仮説

こちらは「るーいのゆっくり科学 」というYOUTUBEチャンネル様の動画

とってもわかり易く受動意識仮説を説明してくれています



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