株は上がれば下がるもの 信用口座を持つことのメリットとは

信用口座を開設しているととても大きなメリットがあります。とは言っても(3倍)買いを推奨するのではありません。その真髄とは・・・・・


株は上がれば下がるもの 信用口座を持つことのメリットとは

1 なぜ信用口座を持つとメリットがあるのか

信用口座開設を勧める理由、それは「売り」から入る手段を持てるからです。いわゆる空売り、信用売りです。

とものの経験からはこの事は戦術上とても大きな事なのです。以下にそのメリットについて記していきます。勿論デメリットもありますのでそちらにも触れておきます。

2 売りから入れる手段があるだけで

もしあなたが大天井のやや手前で上手いこと売り抜けたとします。

後からチャートを見たなら「頭と尻尾はくれてやれ」程度の上値余地だったと言える良い売りタイミングだったのです。

しかし、リアルタイムでは実際にはまだ株価の上昇は続いており、あなたは、「もしや早まったか?」と自信をやや失うかもしれません。

ここから、次に打てる手段が「買い」しかない場合と「売り」も出来る場合とでは、そもそもの思考パターンに違いが出てくるのです。

「買い」しか手段がない場合、ひとは持たざるリスクをより強く意識してしまいがちです。『次の手は買いしかないのにまだまだ株価は騰がっている。このまま自分は取り残されてしまうのではないか。』

さらに遡ってそもそも売りタイミングを探る時に、こういう状況に陥ることを極端に恐れるが為に「売り」に対してとても慎重になり、また過度に上昇相場継続の期待をしてしまうがあまり完全に売り損なってしまうという人も大勢いるのではないでしょうか。

これに対して「売り」からも入れる場合、売却後 『ここから更に騰がれば明らかにバブルだ。下がり出すのを見てから売りを入れればいいさ』 という戦略が可能なので持たざるリスクに不必要に悩まされないのです。

ここで最も重要なのは、この両者の違いは信用口座が有るか無いかの差だけであって、実際に信用売りをした訳ではない点。

つまり「売り」から入る手段を持っていること自体が、無用な恐れからの開放とより冷静な判断が出来ることの大きな理由になっているのです。

3 信用口座開設のメリット2 デイトレード

デイトレードは現物株でもできない事はないですが差金決済が可能である為、一般的には信用取引で行うのが有利です。

ここでも実際にデイトレードをしない人でも、できる準備だけは整っていることは、投資手法の幅をより広くさせることなので決してマイナスはないはずです。

4 信用口座開設のデメリットをコントロールする

ここまでメリットばかり書いてきましたが当然デメリットもあります。それはご存知の通りであり、多くのひとが信用口座を開設しない理由である 「リスクがとても大きい取引が可能」 という点。

買いでは、自己資金が3倍になったような錯覚を起こしがちです。

空売りのリスクは無限です。

とものはデイトレード以外での信用買いは近年はしません。売りも実際にはなかなか度胸が要りますのでめったな事ではしません。

それでは、実際はほとんど信用取引はしていないじゃないかと思われたかもしれませんが、信用口座が有るというだけでこの記事で書いてきたようなメリットがあるのです。

信用口座があるのなら必ず信用取引をしなければならない訳ではないのですから、自分で制限してしまえばデメリットを消してメリットだけを享受できる訳です。核の抑止効果に少し似ているかもしれません。

ただこのコントロールが出来るのかとても自信が無いという方は「やはり信用口座開設はやめておく」という選択が正しいのかもしれません。

全てはこのリスク・コントロールをできるかどうかとのトレードオフなのだとは思います。

「そんなコントロールはできないはずはない。ただなんとなく怖いから信用口座は開かない。」という方には、とものは100%お勧めできます。