日銀によるETF(上場投資信託)買い付けはいまや投資家にとって大変重要なファクターですよね。googleで検索すると関連する記事はたくさん出てきます。ただ、それぞれの記事はそのときの瞬間だけのものです。見たかった時系列的な平均買付単価推移は探せなかったのです。なので、日銀の公式サイトに載っている決算報告書からしらべてみました。
日銀ETFの平均買付単価推移をしらべてみた
目次
- 日銀決算書より生データ抽出
- 平均買付単価をシュミレーション
- まとめ
1.日銀決算書より生データ抽出
日本銀行公式サイト会計・決算には平成24年度から平成29年度上期までの決算資料が公表されています。
そこには各年度における保有するETF資産額、ETF価額、ETF時価が載っていますのでこれを表にしてまとめたものが下の表になります
資産:資産・負債及び純資産の状況の表に載っているETFの金額(単位億円)価額および時価:保有有価証券の時価情報に載っているETFの価額と時価(単位億円)
以上の表から日銀がどの時期にどれだけETFを保有していて買い付け額の総額ならびに時価の総額がわかります。
資産としての金額と価額には少しずれがありますが、これが何故かは筆者にはわかりません。
2. 平均買付単価をシュミレーション
先ほどの生データだけではつまらないので、非常に単純化した条件を設定して日銀の平均買付単価を推定してみたいと思います。
非常に単純化した条件=日銀の買ったETFを全て日経225であるとする
実際には日銀は日経平均のほかTOPIX、JPX日経400、設備人材ETF等のETFを買っていますので、明らかに正確なシュミレーションとはいきません。でもある程度近い推定にはなるのではないかと思います。
それが下の表になります
日経終値はその年の3月末の終値(2017年のみ9月末)
口数は保有数量の指数です。他の年度との比較に使います
買付単価は年度単年ではなく累計です。
残念なことに2012年3月時点の平均買付単価が¥7470-となってしまいました。この年、日経平均は7000円台になった事はありませんので単純シュミレーションの限界のところです。
ただし2015年以降の数字はおおむね良好です。既存のインターネット上の記事にでている金額とほぼ矛盾がないことがわかりました。
3. まとめ
以外と単純化したモデルでもそれなりの結果をだすものですね。日銀のETFの購入割合のデータを入手できたなら再度やってみようと思います。
それと後日、今回のデータの分析記事も書く予定です。
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