【2018.08】ここから新高値追い上昇相場は・・・

ここから新高値追い上昇相場を期待するのはかなり厳しいのではないでしょうか。

 

【2018.08】ここから新高値追い上昇相場は・・・

 

何故ここからの上昇相場期待がきびしいのか、日米のファンダメンタルとセンチメントから考察してみました。

1 米国ファンダメンタル及びセンチメントから

2月の相場波乱は長期金利の急上昇が原因だったとの解説を見かけますが、これは本当なのでしょうか。

FRBがFF金利を引き上げる理由には、中間目標に長期金利が引き上がる事を含んでいるのは明白です。

つまり長期金利の上昇はFRBの思惑の方向に市場が動いただけの事。

改めて市場がビックリする事ではないはずです。

本当の原因は 「金利上昇してきた=金融引き締めの段階が一段と増してきた事を市場が改めて意識した。」こんな今更なことだったと思うのです。

前回の相場、サブプライム相場の頃から、新たな強気相場の基点は大規模金融緩和による「過剰流動性相場」です。金融経済主導の相場です。

強気相場の大元エネルギーである過剰流動性を支えた金融緩和政策が逆に今度は引き締めの階段を昇っていくという事は、強気相場の大元エネルギーを昇った分だけ失って行くという事です。

徐々に熱くなる湯に浸かったカエルが、「え?ヤバイこの湯、熱いぞ」と気がついたのが2月相場波乱の正体でしょう。

つまり2月相場波乱の本当の原因は、ファンダメンタルの問題ではなくセンチメントの問題だった。

でなければ、「今更何いってんの世界の投資家さん」以外に理論では言い様がないです。

長々と2月波乱について書きましたが、今現在はどうなのか・・・8月に至っても、ファンダメンタルの状況は何ら変わっていません。相変わらずFRBはFF金利の段階的引き上げ一直線です。

過剰流動性相場はここにその終焉を迎える日を粛々と待つだけなのは何ら変わらないのです。

ここもと米中貿易摩擦問題がやたらと相場の重しの様に解説されますが、これは取って付けた理由のための理由にしか見えません。誰も自らすすんで国益に反する政策を駆け引きではなく、本気でとことんやるとは考えられません。

2 国内ファンダメンタルから

国内独自のファンダメンタルとしては7月31日に発表された日銀政策決定会合が最もカギを握っています。

日銀は一見すると「異次元緩和をこれからも強力に進める」とのメッセージを出しましたが、よくよくじっくりとその内容を見ていくと異次元緩和のステルス・テーパリングができる道筋を今回新たに作ったとも見えます。

市場は概ねあまり裏読みせず素直に「異次元緩和をこれからも強力に進める」という額面の通りに受け取ったようです。

しかしながら、これも徐々に市場は日銀の真意(ステルス・テーパリング)に気がついていくのではないかと思っています。

3 国内センチメントから

もしここから1月高値の日経平均2万4千円を再び超えて上昇していくには、余程のセンチメントの向上が必要なはずです。

少なくとも17年12月末から翌1月にかけてマスコミや専門家筋で大きく言われていた「2018末には日経平均は3万円になる。」・・・・・これを上回る先高感を与える材料が必要なはずです。

その様な材料がはたして出てくる確率はかなり低いとみていいのではないでしょうか。

4 まとめ

以上より、とものはここからの新高値追いの上昇相場に入る可能性はかなり低いのではないかと予想します。

 

当記事はいかなる投資行動も保障するものではありません。投資はあくまで自己責任にてお願いいたします。

 

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